光のもとでⅠ
「えっ? ツカサっ!?」
 置き去りにされそうになって慌てて追いかける。
「なんでこんなことまでいちいち訊かれなくちゃいけないんだっ」
 うわ……さっきの不機嫌なんてかわいすぎる。
 今の不機嫌度合いは全然かわいくない。最高潮に怖い――。
 でも、あんな言い方しなくてもいいのにな……。
「だいたいにして、あんな人間と二度と会うかっ」
 吐き捨てると同時、図書棟の一階に着きエレベーターに乗り込んだ。
 このエレベータは本来生徒が使っていいものではない。
 でも、ツカサが迷わずに乗り込んだから私もあとに続く。
 マンションのエレベーターよりも格段に狭い四角い箱。
 ふわん、とエレベーター特有の浮遊感を感じたとき、どうしようか迷ったけど、やっぱり言うことにした。
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