光のもとでⅠ
 鍵がないとは思ったものの、やっぱり見た目どおりの厳重セキュリティだった。
「その先は未知の空間ですね?」
 私の言葉を秋斗さんは笑う。
「そうでもないかもよ?」
 どういう意味だろう……?
「今度、未知の空間に招待するよ。じゃ、司、あとの戸締りは頼む。俺が戻るのは六時を回るから」
 と、ツカサに言って図書室を出た。
「ねぇ、ツカサ……? どうして戸締りがツカサなの?」
「雇われてるから」
「え……?」
「俺のバイト先、そこだから」
 と、ツカサは未知の空間を指差した。
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