光のもとでⅠ
ということは、ミスプリントやタイプミスではないのだろう。
うちの学校は一学年が二百四十人以内。
単純計算、三学年揃っても七百二十人程度。
その人数にこれだけの金額をかけるのだろうか――。
驚きすぎて思考停止。
「手、止まってるけど?」
「ついでに頭も止まってる」
床に座り込んでいた私はツカサを見上げる。
ツカサは資料を覗き込み、「あぁ、総予算?」と訊いてきた。
「うん。これだと、単純計算、ひとり頭一万円以上は使えるってことだよね?」
「そうだな。でも、ひとり頭一万ならうちの学校ではあまり高額とは言えない。寄付金が多い年はもう少し金をかける」
「たとえば」と、ツカサが今手に持っているファイルを見せてくれた。
「この年はひとり頭一万八千。紅葉祭にかけた総額は一千二百万」
私の頭は完全に飽和してしまった。
うちの学校は一学年が二百四十人以内。
単純計算、三学年揃っても七百二十人程度。
その人数にこれだけの金額をかけるのだろうか――。
驚きすぎて思考停止。
「手、止まってるけど?」
「ついでに頭も止まってる」
床に座り込んでいた私はツカサを見上げる。
ツカサは資料を覗き込み、「あぁ、総予算?」と訊いてきた。
「うん。これだと、単純計算、ひとり頭一万円以上は使えるってことだよね?」
「そうだな。でも、ひとり頭一万ならうちの学校ではあまり高額とは言えない。寄付金が多い年はもう少し金をかける」
「たとえば」と、ツカサが今手に持っているファイルを見せてくれた。
「この年はひとり頭一万八千。紅葉祭にかけた総額は一千二百万」
私の頭は完全に飽和してしまった。