光のもとでⅠ
「横になったら説明する」
 言われてコクリと頷き、クッションの上に横にならせてもらった。
「これらの出所は秋兄の仕事部屋の奥にある仮眠室から持ってきた」
 あ、私の欲しかった答え……。
「こっち側の窓だけ少し開けたから、少しは温度も上がると思う。暑かったら言って。調節するから」
「……ありがとう」
 ここまでされると恥ずかしいを通り越してしまう。
 少し離れた位置にツカサは座り、あの莫大な資金が投入された年のファイルに目を通し始めた。
「翠葉、翠葉は一学期に受けられなかったけど、うちの学校は保健の授業が徹底しているの」
 桃華さんが教えてくれる。
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