光のもとでⅠ
13
入院中はツカサがお見舞いに来てくれるたびに、必ず一度は言い合いをしていた気がする。
夏休み――それは、私にとって特別な長期休暇ではなく、入院で埋めつくされた期間だった。
けれども一日だけ、唯一夏休みらしく過ごせた日がある。
退院前日、私は病院の屋上で夏の風物詩を楽しむことができた――。
「また言わないし……」
「……言うのにだってタイミングがあるもの」
それは屋上へ連れて行ってもらう途中での会話。
私はエレベーター内で貧血を起こし、ぺしゃんと床に座り込んでいた。
「タイミングって何。無理してここまで来て具合悪くなってたら意味ないだろ?」
「でも、調子が悪いって言ったら連れていってもらえないでしょ?」
「当たり前だ」
必死になって夏休みの課題を終わらせたのだ。
夏休み――それは、私にとって特別な長期休暇ではなく、入院で埋めつくされた期間だった。
けれども一日だけ、唯一夏休みらしく過ごせた日がある。
退院前日、私は病院の屋上で夏の風物詩を楽しむことができた――。
「また言わないし……」
「……言うのにだってタイミングがあるもの」
それは屋上へ連れて行ってもらう途中での会話。
私はエレベーター内で貧血を起こし、ぺしゃんと床に座り込んでいた。
「タイミングって何。無理してここまで来て具合悪くなってたら意味ないだろ?」
「でも、調子が悪いって言ったら連れていってもらえないでしょ?」
「当たり前だ」
必死になって夏休みの課題を終わらせたのだ。