光のもとでⅠ
「屋内で見るほうが涼しいと思うけど?」
目を合わせたまま抗議続行。
すると、ツカサは大きなため息をひとつついた。
「抱えていいならいいけど」
「え……?」
「横抱き、嫌だろ?」
意地悪な笑みを浮かべて訊いてくる。
「……嫌なんじゃなくて、恥ずかしいだけだもの。蒼兄にしてもらうのとは違うし、それに、自分で歩きたいだけだよ」
下を向いて言えば、
「だから、恥ずかしい思いしてまで見たいならいいって言ってる。このままここにいても花火は見られない」
落ち着き払った声が上から降ってくる。
エレベーターは屋上に着き、一度扉が開いてからまた閉じた。
目を合わせたまま抗議続行。
すると、ツカサは大きなため息をひとつついた。
「抱えていいならいいけど」
「え……?」
「横抱き、嫌だろ?」
意地悪な笑みを浮かべて訊いてくる。
「……嫌なんじゃなくて、恥ずかしいだけだもの。蒼兄にしてもらうのとは違うし、それに、自分で歩きたいだけだよ」
下を向いて言えば、
「だから、恥ずかしい思いしてまで見たいならいいって言ってる。このままここにいても花火は見られない」
落ち着き払った声が上から降ってくる。
エレベーターは屋上に着き、一度扉が開いてからまた閉じた。