光のもとでⅠ
笑ったのは相馬先生。
「花火を見たことないってどんなだよ」
「見たことはありますっ! ただ、いつも遠くから見ていたから、建物が邪魔して欠けたのしか見たことなかっただけ……。それに人ごみは苦手だもの……」
「そうかそうか。じゃ、その格別な花火を見るのと引き換えに身体を犠牲にしたわけだな?」
そこをつかれると言葉に詰まる。
ツカサは、
「あんなの来年だってやるだろ」
と一言で片付ける始末だ。
「でもっ、今年の花火大会はあれだけだし、来年も同じものが見られるわけじゃないでしょうっ!? それに、来年は雨かもしれないじゃないっ」
「……スイハにしては珍しく食い下がるな?」
相馬先生と同じように、ツカサも物珍しいものを見るような目で私を見ていた。
「花火を見たことないってどんなだよ」
「見たことはありますっ! ただ、いつも遠くから見ていたから、建物が邪魔して欠けたのしか見たことなかっただけ……。それに人ごみは苦手だもの……」
「そうかそうか。じゃ、その格別な花火を見るのと引き換えに身体を犠牲にしたわけだな?」
そこをつかれると言葉に詰まる。
ツカサは、
「あんなの来年だってやるだろ」
と一言で片付ける始末だ。
「でもっ、今年の花火大会はあれだけだし、来年も同じものが見られるわけじゃないでしょうっ!? それに、来年は雨かもしれないじゃないっ」
「……スイハにしては珍しく食い下がるな?」
相馬先生と同じように、ツカサも物珍しいものを見るような目で私を見ていた。