光のもとでⅠ
「予算的にもいい感じなんだよね」
と、優太先輩。
「桜林館にステージを設営する関係でお金をつぎ込めるのと、ステージ作りには運動部を駆り出す都合上、必然的に文化部と運動部の交流もはかれる。ってこれ、陸上少年と海斗の案なんだけどさ」
嵐子先輩も嬉しそうに説明してくれるのだけど、私はいったいどうしたら――。
「衣装は手芸部にお願いしてあるし、ステージの飾りつけは園芸部と華道部。結構すてきなステージになりそうよ?」
茜先輩がキラキラの笑顔で言うけれど、私は愛想笑いさえ返せない。
茜先輩がステージで歌うところは見たい。でも、自分がステージに立つのは無理……。
「翠葉、ごめんなさいね。翠葉を嵌めるつもりはなかったんだけど、茜先輩が喜ぶもので、その男が嫌がるものってこれくらいしか思いつかなかったの。それに、これは全校生徒のアンケートに基づいて決まった出し物だから」
桃華さんがピラリ、と一枚のプリントを見せてくれた。
と、優太先輩。
「桜林館にステージを設営する関係でお金をつぎ込めるのと、ステージ作りには運動部を駆り出す都合上、必然的に文化部と運動部の交流もはかれる。ってこれ、陸上少年と海斗の案なんだけどさ」
嵐子先輩も嬉しそうに説明してくれるのだけど、私はいったいどうしたら――。
「衣装は手芸部にお願いしてあるし、ステージの飾りつけは園芸部と華道部。結構すてきなステージになりそうよ?」
茜先輩がキラキラの笑顔で言うけれど、私は愛想笑いさえ返せない。
茜先輩がステージで歌うところは見たい。でも、自分がステージに立つのは無理……。
「翠葉、ごめんなさいね。翠葉を嵌めるつもりはなかったんだけど、茜先輩が喜ぶもので、その男が嫌がるものってこれくらいしか思いつかなかったの。それに、これは全校生徒のアンケートに基づいて決まった出し物だから」
桃華さんがピラリ、と一枚のプリントを見せてくれた。