光のもとでⅠ
 絶好調に機嫌が悪いツカサを睨んでいると、
「いや、いいねぇ……司に面と向かって噛み付く子ってそうそういないし」
「朝陽先輩っ!?」
「ん~! 翠葉が大声出すのも新鮮」
「嵐子先輩までっ」
「翠葉ちゃん、いい声出せるじゃない! 水曜日からボイトレ始めるよ!」
 嘘っ――。
「ツカサ、ねぇっ、ツカサっ!?」
 むっつりとしているツカサの腕を揺さぶる。と、
「認めたくないけど、これだけは阻止するの無理だから」
 なんとも絶望的な言葉が返された。
 そのあと、ツカサは腕を組み、目を瞑って外界をシャットアウトしていた。
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