光のもとでⅠ
「記憶がなくても同じ感想なんだな?」
佐野くんだった。
「佐野くん、これっ!」
香乃子ちゃんがスポーツドリンクを渡すと、
「七倉サンキュ!」
それを受け取り、私の真後ろに座った。
「御園生はさ、一学期の球技大会のときもそう言ってたよ」
「一学期の球技大会でも……?」
「そうね……あの男に釘付けだったわ」
ふたりの言葉に頬が火照る。
「あのときはさ、翠葉ちゃん、うちのクラスも藤宮先輩もどっちも声出して応援してたじゃん」
希和ちゃんに言われたけれど、私にはその記憶がないわけで……。
どう返事をしたらいいのか悩んで、
「そうだったっけ……」
と、少し小さめの声で答えた。
「今回は応援しないの?」
希和ちゃんに顔を覗き込まれる。
佐野くんだった。
「佐野くん、これっ!」
香乃子ちゃんがスポーツドリンクを渡すと、
「七倉サンキュ!」
それを受け取り、私の真後ろに座った。
「御園生はさ、一学期の球技大会のときもそう言ってたよ」
「一学期の球技大会でも……?」
「そうね……あの男に釘付けだったわ」
ふたりの言葉に頬が火照る。
「あのときはさ、翠葉ちゃん、うちのクラスも藤宮先輩もどっちも声出して応援してたじゃん」
希和ちゃんに言われたけれど、私にはその記憶がないわけで……。
どう返事をしたらいいのか悩んで、
「そうだったっけ……」
と、少し小さめの声で答えた。
「今回は応援しないの?」
希和ちゃんに顔を覗き込まれる。