光のもとでⅠ
「亜里沙、荷物持つから姫の汗拭いてあげなよ」
「うん。汗を拭くくらいなら大丈夫かな?」
 訊かれてこくりと頷いた。
 全身痙攣が始まる。
 そんな予感がしたとき、ツカサが息を切らして走ってきた。
「秋兄に車回してもらってる。そこまでは俺が連れていくから」
 ツカサはすぐに私を抱え上げたけど、ツカサの腕に当たった部分がひどく痛んで悲鳴をあげた。
「ツカサっ、痛いっっっ」
「我慢しろ。どうやってもここから駐車場まではこの方法でしか運べない」
 そう言ってすぐに立ち上がり、図書棟のエレベーターを使って一階へ降りる。と、そこには秋斗さんの車が停まっていた。
 車には湊先生も同乗しており、私はそのまま病院へと搬送された。
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