光のもとでⅠ
 こんなに痛いのは久しぶりで気が狂いそうだった。
 病院に着くと点滴を打たれ、少し落ち着いたところで昇さんがトリガーブロックの施術をしてくれた。
 外が暗くなる頃にはだいぶ落ち着いていた。
「どうだ?」
 相馬先生に訊かれる。
「このくらいの痛みなら我慢できます」
「……少し疲れが出たんだな」
「でも、すごく楽しいの」
「いいことだ。けど、微熱が続いてる」
 それには気づいていた。
 むしろ、蒼兄にも湊先生にも何も言われないことのほうがおかしいくらいで……。
「慢性疲労症候群――CFSを放置するのは良くない」
 でも、どうしたらいいのかわからない……。
< 3,338 / 10,041 >

この作品をシェア

pagetop