光のもとでⅠ
14
美波さんという人がいなくなり、栞さんと蒼兄が客間へ戻ってきた。
「栞さん……マンションで過ごし始めたらコンシェルジュさんや住民の人の名前や顔を覚える必要ってありますか?」
不安になって訊くと、
「やだ、翠葉ちゃんそんなこと心配してるの?」
と、笑われてしまう。
でも、マンションという場所に住むこと事態が初めてなのだ。
「大丈夫よ。うちのマンションは全部が埋まっているわけじゃないし、コンシェルジュだって覚えなくちゃいけない義務はないもの。普段顔を合わせているうちに覚えられたらそれでいいの」
少しほっとする。
「ここには静兄様が気に入った人しか住めないのよ」
「「え?」」
私と蒼兄の反応がかぶった。
「ここは別名、静兄様の巣、だから」
ス……!?
「個性の強い人が多いわ。だから、会えばきっと印象が強烈で忘れられなくなるんじゃないかしら?」
そんな話をしていると、栞さんの携帯が鳴りだした。
「栞さん……マンションで過ごし始めたらコンシェルジュさんや住民の人の名前や顔を覚える必要ってありますか?」
不安になって訊くと、
「やだ、翠葉ちゃんそんなこと心配してるの?」
と、笑われてしまう。
でも、マンションという場所に住むこと事態が初めてなのだ。
「大丈夫よ。うちのマンションは全部が埋まっているわけじゃないし、コンシェルジュだって覚えなくちゃいけない義務はないもの。普段顔を合わせているうちに覚えられたらそれでいいの」
少しほっとする。
「ここには静兄様が気に入った人しか住めないのよ」
「「え?」」
私と蒼兄の反応がかぶった。
「ここは別名、静兄様の巣、だから」
ス……!?
「個性の強い人が多いわ。だから、会えばきっと印象が強烈で忘れられなくなるんじゃないかしら?」
そんな話をしていると、栞さんの携帯が鳴りだした。