光のもとでⅠ
「サザナミくんは……苗字の響きがきれいだから。センリって響きもきれいだけど、周りの人でサザナミくんって呼んでいる人は少なくて、だから、自分が口にするだけでも新鮮な気がして……。きれいだから、そのままサザナミくんって呼びたかったの」
「ほかの男は?」
「……ほかの、男子?」
 この話はなんだろう……。いったいどこへつながっているのだろう。
「ほかの男子は……」
 言葉に詰まっていると、
「座って」
 と、食器棚を背に座るように両肩に手を置かれた。
「ツカサ……尋問みたいで怖い」
「尋問じゃないけど、それに酷似してるといわれてもかまわない。答えてもらわないと俺が困る」
 私が座ると、ツカサもその隣に腰を下ろした。
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