光のもとでⅠ
「はい。――お願いします」
 通話を切ると、
「木田さんがランチを届けにきてくれるって」
「……ランチ、楽しみです」
「うん、そうだね……」
「秋斗さん……?」
「何?」
「なんか変です……。何が変とはわからないけど、でも――」
 秋斗さんに違和感を覚える。
 まるで腫れ物に触るような接し方。
 そんなふうに思えてしまった。
 身体が弱いからそういう対応をされているわけじゃないということはわかるのに、何にたい対しておっかなびっくりなのかがわからない。
 私の行動……? それとも、反応?
 秋斗さんの甘い言葉や笑顔には困ってしまうけど、それを抑えている秋斗さんは秋斗さんらしく思えない。
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