光のもとでⅠ
それじゃ、私は自分が困るようなことを言ってほしいのか、と考えればそれも微妙で……。
どうしたらいいんだろう。
「ごめんね。……どうしたらいいのかがわからないんだ」
「え……?」
「君を傷つけてしまうことが怖い。でも、君の近くにいたい。君と話をしたい。――前回来たときの話をどこまでしたらいいのかわからない。翠葉ちゃんの表情や仕草、行動を見ていると、すべてがあの日とかぶる。でも、今日っていうこれからおきる出来事を大切にしたいとも思っていて――どうしたらいいのかがわからないんだ」
前回来たときの話――本来なら二度目のパレス。
今回の一泊旅行というイベント。
それらが頭の中をぐるぐると回る。
秋斗さんに視線を戻すと、つらそうな顔をしていた。
今にも泣いてしまうんじゃないか、というような表情。
「――っ、翠葉ちゃん?」
気づいたときにはソファの足元、毛足の長いラグに座り込み、秋斗さんの袖を掴んでいた。
どうしたらいいんだろう。
「ごめんね。……どうしたらいいのかがわからないんだ」
「え……?」
「君を傷つけてしまうことが怖い。でも、君の近くにいたい。君と話をしたい。――前回来たときの話をどこまでしたらいいのかわからない。翠葉ちゃんの表情や仕草、行動を見ていると、すべてがあの日とかぶる。でも、今日っていうこれからおきる出来事を大切にしたいとも思っていて――どうしたらいいのかがわからないんだ」
前回来たときの話――本来なら二度目のパレス。
今回の一泊旅行というイベント。
それらが頭の中をぐるぐると回る。
秋斗さんに視線を戻すと、つらそうな顔をしていた。
今にも泣いてしまうんじゃないか、というような表情。
「――っ、翠葉ちゃん?」
気づいたときにはソファの足元、毛足の長いラグに座り込み、秋斗さんの袖を掴んでいた。