光のもとでⅠ
「たくさんお話しましょう? 私にできることは何もないから、だから……」
記憶を取り戻すことが一番なのだと思う。
でも、それは自分で意識して思い出そうと思って思い出せるものではないから……。
だから、お話をして新たにでもかまわないからこの人を知りたいと思う。
自分が好きになったことのあるこの人を――。
「秋斗さんは秋斗さんらしくいてください」
「……俺が俺らしくいると翠葉ちゃんが困ると思うんだけど」
「……では、私が記憶を無くす前の秋斗さんは私にどう接していたんですか? 私は、秋斗さんらしくない秋斗さんを好きになったんですか? ――少なくとも、私は自分に対しておっかなびっくり接する人を好きになるとは思えません」
「っ…………」
「私が記憶をなくした経緯に何があったとしても、秋斗さんが秋斗さんでなくなる必要はないと思います。どんな秋斗さんが本当の秋斗さんかなんて私にはわかりません。でも、今の秋斗さんなら私はたぶん好きにはなりません。それだけはわかります」
「……翠葉ちゃん」
記憶を取り戻すことが一番なのだと思う。
でも、それは自分で意識して思い出そうと思って思い出せるものではないから……。
だから、お話をして新たにでもかまわないからこの人を知りたいと思う。
自分が好きになったことのあるこの人を――。
「秋斗さんは秋斗さんらしくいてください」
「……俺が俺らしくいると翠葉ちゃんが困ると思うんだけど」
「……では、私が記憶を無くす前の秋斗さんは私にどう接していたんですか? 私は、秋斗さんらしくない秋斗さんを好きになったんですか? ――少なくとも、私は自分に対しておっかなびっくり接する人を好きになるとは思えません」
「っ…………」
「私が記憶をなくした経緯に何があったとしても、秋斗さんが秋斗さんでなくなる必要はないと思います。どんな秋斗さんが本当の秋斗さんかなんて私にはわかりません。でも、今の秋斗さんなら私はたぶん好きにはなりません。それだけはわかります」
「……翠葉ちゃん」