光のもとでⅠ
「あのね、忘れ物しちゃったの……」
「忘れ物ならあとで唯に電話して持ってきてもらえばいい」
「うん、でも……」
気になって歩いてきた道を振り返る。
とんぼ玉――。
「因みに、翠葉の携帯なら俺が持ってるよ?」
手をつないでないほうの手で私の携帯を見せてくれる。
「違うの、とんぼ玉……」
「なんだ……翠葉、手首見てごらん」
手首……?
手がつながれている右手を見ようとしたら、「反対」と言われ、左手首を見る。と、そこにはゴムが通されたとんぼ玉があった。
とんぼ玉はちゃんと私のもとに返ってきていた。
「忘れ物ならあとで唯に電話して持ってきてもらえばいい」
「うん、でも……」
気になって歩いてきた道を振り返る。
とんぼ玉――。
「因みに、翠葉の携帯なら俺が持ってるよ?」
手をつないでないほうの手で私の携帯を見せてくれる。
「違うの、とんぼ玉……」
「なんだ……翠葉、手首見てごらん」
手首……?
手がつながれている右手を見ようとしたら、「反対」と言われ、左手首を見る。と、そこにはゴムが通されたとんぼ玉があった。
とんぼ玉はちゃんと私のもとに返ってきていた。