光のもとでⅠ
「微熱は続いてるけど、まだ大丈夫……」
まだ動ける……。
坂を歩く足もとを見ていると、前から額をペシ、と叩かれた。
「まだ大丈夫なうちに対処が必要だって、いつになったら学習する?」
「……どうせ万年首位の人には敵いませんっ」
「そういう問題じゃないだろ……。翠はもっと自分の身体の扱い方を学ぶべきだし、もっと大切に扱うべきだ」
「……ツカサ、たとえば自分の身体の扱い方を知っていたとして、ちゃんと大切に扱うことができるとして、それで友達と別行動することになるとしたら――ツカサはどっちを取る?」
自然と足は止まる。
「……悪い、そういうつもりで言ったわけじゃない」
なんともいえない空気が流れる。
まだ動ける……。
坂を歩く足もとを見ていると、前から額をペシ、と叩かれた。
「まだ大丈夫なうちに対処が必要だって、いつになったら学習する?」
「……どうせ万年首位の人には敵いませんっ」
「そういう問題じゃないだろ……。翠はもっと自分の身体の扱い方を学ぶべきだし、もっと大切に扱うべきだ」
「……ツカサ、たとえば自分の身体の扱い方を知っていたとして、ちゃんと大切に扱うことができるとして、それで友達と別行動することになるとしたら――ツカサはどっちを取る?」
自然と足は止まる。
「……悪い、そういうつもりで言ったわけじゃない」
なんともいえない空気が流れる。