光のもとでⅠ
「なのにさ……信じてくれているはずなのに、ひとり置いていかれるのが怖いとか、誰とも話せなくなるのが怖いとか、そんなふうに思われてたらショックじゃん。自分はそんなつもりないわけだからさ。……翠葉ちゃんが思っていることは、翠葉ちゃんにより近い場所にいる人がすごくショックを受けることだと思うよ」
ショック――。
「うちのクラスなら海斗や佐野。桃や飛鳥。……でも、ショックを受けたとして、そのままでいる連中じゃないっしょ? 知った時点では怒るかもしれない。でも、そのあとに取る行動は藤宮先輩と同じ。猛反撃に出るよ」
そんな話をしていると教室のドアの前まで来てしまった。
「翠葉ちゃんはさ、クラスに入るときまず何を見る?」
「……ひとつも欠けることなくきれいに並んでる机」
自分の机が定位置にあるとほっとする。
花瓶が置かれていないとか、何も落書きがされていないとか――ほかの机と何も変わらない自分の席があるとほっとする。
ショック――。
「うちのクラスなら海斗や佐野。桃や飛鳥。……でも、ショックを受けたとして、そのままでいる連中じゃないっしょ? 知った時点では怒るかもしれない。でも、そのあとに取る行動は藤宮先輩と同じ。猛反撃に出るよ」
そんな話をしていると教室のドアの前まで来てしまった。
「翠葉ちゃんはさ、クラスに入るときまず何を見る?」
「……ひとつも欠けることなくきれいに並んでる机」
自分の机が定位置にあるとほっとする。
花瓶が置かれていないとか、何も落書きがされていないとか――ほかの机と何も変わらない自分の席があるとほっとする。