光のもとでⅠ
18
スープを飲み終えると、湊先生が点滴を入れてくれた。
三十分もすると体が軽くなるのがわかる。
水分が体に染み渡って気持ちがいい。
今は蒼兄と秋斗さんがこの部屋にいて、若槻さんと湊先生はリビングでご飯を食べているらしい。
今日はポテトとハムのドリアだったと蒼兄が教えてくれた。
それはどんな料理かな。食べられるようになったら食べたい。
そんなことを考えていると、しだいに点滴が入っているほうの手首が痛みだす。
ズキズキとする痛み。輸液がもれているわけではなく、点滴によって冷えたことによる痛み。
「蒼兄、体温ちょうだい」
「手首、痛いのか?」
「ん……」
「あとでカイロ買ってくるな」
と、大きな手で手首を包み込むように握ってくれる。
「俺が代わろうか? その間にカイロ買ってきたら?」
にこやかに笑う秋斗さんの申し出。
「いえ、結構です……。下心が見えまくりなので遠慮します」
蒼兄も同じように笑みを貼り付けていた。
私に向き直ると、
「翠葉、明日には買ってくるから」
「うん、ありがとう」
三十分もすると体が軽くなるのがわかる。
水分が体に染み渡って気持ちがいい。
今は蒼兄と秋斗さんがこの部屋にいて、若槻さんと湊先生はリビングでご飯を食べているらしい。
今日はポテトとハムのドリアだったと蒼兄が教えてくれた。
それはどんな料理かな。食べられるようになったら食べたい。
そんなことを考えていると、しだいに点滴が入っているほうの手首が痛みだす。
ズキズキとする痛み。輸液がもれているわけではなく、点滴によって冷えたことによる痛み。
「蒼兄、体温ちょうだい」
「手首、痛いのか?」
「ん……」
「あとでカイロ買ってくるな」
と、大きな手で手首を包み込むように握ってくれる。
「俺が代わろうか? その間にカイロ買ってきたら?」
にこやかに笑う秋斗さんの申し出。
「いえ、結構です……。下心が見えまくりなので遠慮します」
蒼兄も同じように笑みを貼り付けていた。
私に向き直ると、
「翠葉、明日には買ってくるから」
「うん、ありがとう」