光のもとでⅠ
「空太くんっっっ」
「っ……翠葉ちゃん!?」
「わっ、姫だっ!」
 知らない人たちに顔を覗き込まれ、思わず後ずさる。
「あー……悪い、先行ってて?」
 空太くんが階段を二段ほど上り、私とその人たちの間に入ってくれた。
「えーーー!? 俺らクラス違うんだからさ、少しくらい話させてくれてもいいじゃん」
「んー、またの機会ね。すぐに追いつくからさ」
 空太くんは友達に先に行くよう促した。
 迷惑かけてる、どうしよう……。
「ほい、翠葉ちゃん、どうした? っていっても、今朝のことしかないよね?」
 コクリと頷くと、
「ここは人がいっぱい通るから場所を移そう?」
 私はまたコクリと頷いた。
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