光のもとでⅠ
 泣くわけにはいかない。
 これ以上空太くんを引き止めちゃだめ――。
「ううん、ごめん、泣いてないよ。教えてくれてありがとう。引き止めてごめんね。お友達にも謝ってね」
 今朝大泣きしているのを見られているし、説得力なんて全然ないと思う。
 でも、涙を零さないように振り切るように立ち上がった。
「翠葉ちゃんっ、全然迷惑じゃないからねっ!? 困ってるときに助けてって言われるの、全然迷惑じゃないからっ」
「……空太くん、ありがとう。本当にありがとう」
「……またごめんなさいって顔が言ってる」
「っ――ごめんなさいっ」
「あああああ、ごめんっ。時間かけていいんだよって言ったばかりなのにいいいいっ」
 空太くんは頭を抱えてしまう。
「ううん、この場合、間違ってるのは絶対に私だから。だから――」
 その先を話そうとしたとき、空太くんの視線が明らかに私の背後を見ていた。
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