光のもとでⅠ
 続けて朝陽先輩が違うフレーズを口にする。
 この人の英語は聞き取りやすく、きれいな発音だと思う。
 そして、フレーズを言い終えると、
「翠葉ちゃんにぴったりだよね。臆病な子だからさ」
 なるほどね、と思っているところにまた茜先輩の歌声。
「私が伝えたいのはこっちかも?」
 直訳すると――。

 ――本当のあなたを隠さなくっていいんだよ。
 ――あなたの色は本当にすてきだから。
 ――虹のように。

「色」っていうのは翠葉自身のカラーのことを指してるんだろうな。
 この曲、思いが詰まりすぎ……。
「これ、三人で歌わない?」
 茜先輩の提案に、どうしてか涙ぐんでる桃華がコクリと頷き、鼻をずびっとすすった嵐子先輩も「賛成」と口にした。
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