光のもとでⅠ
 母さんもすぐに駆けつけた。
 そして、夜には翠葉の意識も戻った。
 何があったのかもちゃんと覚えていると言っていた。
 けれど、何があったのかは話してくれず、思いつめたような顔で携帯を気にしていた。
「俺、ちょっとメール」
 病室を出た唯はきっと秋斗先輩に連絡を入れに行く。
 そう思ったからこそあとを追った。
「ん? あぁ、あんちゃんも出てきちゃったか」
 俺を気にしつつ、最後の送信ボタンらしきものを押した。
 そして、一分と経たないうちにダースベーダーのテーマ曲が流れ始める。
「お、レス早い」
 ディスプレイを覗き込めば、「すまない」の一言だった。
 それに即行で唯が返信メールを打ち込む。
「リィはそんなに弱くない」と。
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