光のもとでⅠ
にこりと笑って、
「まぁ、長い話になるんだから座りなよ」
零樹さんの真正面にある石を指定された。
そこに腰掛けると、また話し始める。
「翠葉の記憶がなくなったときはさ、あまりにもひどいバイタルだったから俺から電話したんだ。そしたら蒼樹がすごい剣幕で、監視カメラが必要になるほどの何かを君がしようとしたらしい、って言ってた。静さんが動くんだから相当なことだと思うって……。その数日後、今度は君をフォローする電話があった」
え……?
「よく考えてみれば、先輩は今まで一度も翠葉を傷つけるような行動はしていない、って。だから、今回も何か理由があるはずだってさ」
蒼樹がそんなことを……?
「でも、それは私がどんなことをしたか知らないからそう言えるんです」
「そうかな……? 親ばかっていわれるかもしれないけど、息子の人を見る目はそれなりだと思ってるんだよね」
俺が彼女にしたことを知れば、蒼樹だってそうは言わないだろう。
「まぁ、長い話になるんだから座りなよ」
零樹さんの真正面にある石を指定された。
そこに腰掛けると、また話し始める。
「翠葉の記憶がなくなったときはさ、あまりにもひどいバイタルだったから俺から電話したんだ。そしたら蒼樹がすごい剣幕で、監視カメラが必要になるほどの何かを君がしようとしたらしい、って言ってた。静さんが動くんだから相当なことだと思うって……。その数日後、今度は君をフォローする電話があった」
え……?
「よく考えてみれば、先輩は今まで一度も翠葉を傷つけるような行動はしていない、って。だから、今回も何か理由があるはずだってさ」
蒼樹がそんなことを……?
「でも、それは私がどんなことをしたか知らないからそう言えるんです」
「そうかな……? 親ばかっていわれるかもしれないけど、息子の人を見る目はそれなりだと思ってるんだよね」
俺が彼女にしたことを知れば、蒼樹だってそうは言わないだろう。