光のもとでⅠ
「でも、司がかなりがんばってくれて、だいぶ体調を口にしてくれるようになったんだ。だから、前みたいに体調が悪いことを言わないってことはないと思う」
「……藤宮司、ですか」
「ははっ、桃華は本当に司が嫌いなんだな?」
言われてドキリとした。
「いいやつなんだけどな」
「……知ってますよ」
「ん……?」
蒼樹さんは不思議そうな顔をして私の顔を覗き込んだ。
言おうかどうしようか迷う。
私は一時藤宮司を好きな時期があった。
それを知る人はいないはずだけど、茜先輩と久先輩、それから朝陽先輩あたりは気づいていたかもしれない。
高等部に上がり、クラス委員を買って出たのは生徒会役員にならないため。
それは嘘じゃない。
「……藤宮司、ですか」
「ははっ、桃華は本当に司が嫌いなんだな?」
言われてドキリとした。
「いいやつなんだけどな」
「……知ってますよ」
「ん……?」
蒼樹さんは不思議そうな顔をして私の顔を覗き込んだ。
言おうかどうしようか迷う。
私は一時藤宮司を好きな時期があった。
それを知る人はいないはずだけど、茜先輩と久先輩、それから朝陽先輩あたりは気づいていたかもしれない。
高等部に上がり、クラス委員を買って出たのは生徒会役員にならないため。
それは嘘じゃない。