光のもとでⅠ
「ふふ、意外でした?」
下から見上げると、
「意外っていうか、少し焦ったかも?」
なんて正直な人なんだろう。
こういうところは翠葉とそっくり。表情までそっくりだ。
「意外は認めましょう? でも、なんですか? 少し焦ったって」
「意外は……本当に言葉の意味そのままで、焦ったっていうのは――何かな」
タオルで汗を拭きつつ首を捻って考えている。
大きな木の木陰まで来るとふたり歩みを止め、木に寄りかかって話をするのがお決まり。
「あぁ、桃華が同じ年頃の男を好きになるっていうことが意外だったのと、それに司は含まれないか、っていう納得と、俺と司って全然タイプが違うよな、って思ったところで少し焦ったのかな」
蒼樹さんは訊けばこんなふうにきちんと答えてくれる。
下から見上げると、
「意外っていうか、少し焦ったかも?」
なんて正直な人なんだろう。
こういうところは翠葉とそっくり。表情までそっくりだ。
「意外は認めましょう? でも、なんですか? 少し焦ったって」
「意外は……本当に言葉の意味そのままで、焦ったっていうのは――何かな」
タオルで汗を拭きつつ首を捻って考えている。
大きな木の木陰まで来るとふたり歩みを止め、木に寄りかかって話をするのがお決まり。
「あぁ、桃華が同じ年頃の男を好きになるっていうことが意外だったのと、それに司は含まれないか、っていう納得と、俺と司って全然タイプが違うよな、って思ったところで少し焦ったのかな」
蒼樹さんは訊けばこんなふうにきちんと答えてくれる。