光のもとでⅠ
もし、今翠葉があの男を好きになったとしても、未練はないし背中を押してあげられる。
入学したての頃に牽制したのは、ただ自分の視界に入れたくないから翠葉を近づけたくなかった。
結果、無駄だったけど……。
翠葉はあの男に惹かれていたし、また、あの男も翠葉に惹かれた。
あんた、女子を眼中に入れたのってこれが初めてなんじゃない?
しかも、相手は翠葉。
超がつくほどの美少女で、超がつくほど鈍い子。
いい気味だわ。
片思いがどれほど切ないのか、思い知ればいいのよ。
でも、もし――。
翠葉があんたを好きだと心を決めたのなら、ふたりの背中を押してあげる。
ふたりが幸せになれるように。
そうね……それまでは藤宮司をトラップにかけるのを生きがいにするわ。
蒼樹さん、紅葉祭はとても楽しくなりそうですよ。
ぜひ、OBとして見にいらしてくださいね。
入学したての頃に牽制したのは、ただ自分の視界に入れたくないから翠葉を近づけたくなかった。
結果、無駄だったけど……。
翠葉はあの男に惹かれていたし、また、あの男も翠葉に惹かれた。
あんた、女子を眼中に入れたのってこれが初めてなんじゃない?
しかも、相手は翠葉。
超がつくほどの美少女で、超がつくほど鈍い子。
いい気味だわ。
片思いがどれほど切ないのか、思い知ればいいのよ。
でも、もし――。
翠葉があんたを好きだと心を決めたのなら、ふたりの背中を押してあげる。
ふたりが幸せになれるように。
そうね……それまでは藤宮司をトラップにかけるのを生きがいにするわ。
蒼樹さん、紅葉祭はとても楽しくなりそうですよ。
ぜひ、OBとして見にいらしてくださいね。