光のもとでⅠ
実際、私も夏休み中に二度しか行けなかった。
その一度目だってあまりいい状況ではなかった。
記憶がなくなったあと――本当なら記憶がなくなる前に会えたはずなのに……。
あのときばかりは秋斗先生を恨みたくなったけど、何が起こったのかは蒼樹さんも詳しくは話してくれなかった。
ただ、前夜に秋斗先生が会いに行って、その翌朝、翠葉はICUに運ばれる事態になり、目を覚ましたときには記憶の一部がごっそりと抜け落ちている状態だったという。
秋斗先生が原因かもわからない。
それに、翠葉が恨むのならまだしも、私が恨むのは筋違いというもの。
それでも、やっぱり原因は秋斗先生なんじゃないかと勘ぐったし、心の抑制をするのは難しかった。
そして、藤宮司には心底同情した。
インターハイ前だというのに、こんな精神的に答えるような出来事……。
その一度目だってあまりいい状況ではなかった。
記憶がなくなったあと――本当なら記憶がなくなる前に会えたはずなのに……。
あのときばかりは秋斗先生を恨みたくなったけど、何が起こったのかは蒼樹さんも詳しくは話してくれなかった。
ただ、前夜に秋斗先生が会いに行って、その翌朝、翠葉はICUに運ばれる事態になり、目を覚ましたときには記憶の一部がごっそりと抜け落ちている状態だったという。
秋斗先生が原因かもわからない。
それに、翠葉が恨むのならまだしも、私が恨むのは筋違いというもの。
それでも、やっぱり原因は秋斗先生なんじゃないかと勘ぐったし、心の抑制をするのは難しかった。
そして、藤宮司には心底同情した。
インターハイ前だというのに、こんな精神的に答えるような出来事……。