光のもとでⅠ
始業式が終わり教室へ戻るとき、少し離れた場所から藤宮司がうちのクラスの集団を見ていることに気づく。
こういうとき、携帯とはとても便利なものだと思う。
電話帳から番号を呼び出しかけると、「はい」と短い返事が聞こえた。
この声も好きだったのよね……。
「お姫様情報よ。さっき、自分から列を外れたわ。そのあとは湊先生が回収してくれたって言ってたから、今頃は保健室。それだけよ、じゃぁね」
通話を切ると、
「今の相手、司だろ?」
「そうよ。あの男が不機嫌オーラ全開でうちのクラス見てるから」
「ま、司に射殺されるよりはいいわな」
なんていうか、面白くはないけれど、少し感謝はしている。
翠葉が体調のことを話してくれるのはやっぱり助かるから。
さて、私も教室に戻る前に担任を捕まえなくちゃ。
列から外れると、そのあとを海斗がついてきた。
こういうとき、携帯とはとても便利なものだと思う。
電話帳から番号を呼び出しかけると、「はい」と短い返事が聞こえた。
この声も好きだったのよね……。
「お姫様情報よ。さっき、自分から列を外れたわ。そのあとは湊先生が回収してくれたって言ってたから、今頃は保健室。それだけよ、じゃぁね」
通話を切ると、
「今の相手、司だろ?」
「そうよ。あの男が不機嫌オーラ全開でうちのクラス見てるから」
「ま、司に射殺されるよりはいいわな」
なんていうか、面白くはないけれど、少し感謝はしている。
翠葉が体調のことを話してくれるのはやっぱり助かるから。
さて、私も教室に戻る前に担任を捕まえなくちゃ。
列から外れると、そのあとを海斗がついてきた。