光のもとでⅠ
「ひとつでも例外があると、ほかの人が良く思わないと思う。だから、ごめん」
 腰を折ってきっちりと謝った。
「せめて一緒に写メに写ってもらえませんか?」
 その申し出にも、
「ごめん、そういうのも嫌なんだ」
 と、顔を歪めた。
 佐野の何回目かの「本当にごめん」という言葉にその子たちは渋々立ち去ったけれど、駅に行くにはどっちにしろ同じバスに乗ることになる。
 佐野は彼女たちを先にバスに乗せると、彼女たちが座った場所とは離れたところに座った。
 佐野……これは反感買うんじゃないの?
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