光のもとでⅠ
 ごめんねぇ……最後のひとりが男子じゃなくて。
「悪いけど、俺たち、コレ食べたいんだよね」
 死にそうなくらいお腹をすかせていたから先に買いに行かせたのに、結局はそれにすら手をつけることも出来ず、今この状態らしい。
 三人組は渋々とその場を離れた。
「ナンパ?」
「そんなもん」
 海斗は包み紙を外し、ハンバーガーを口に頬張る。
 相変わらずいい食べっぷり。
 包み紙がくしゃくしゃなのはいつものこと。
「ほら、立花も早く座れよ」
 海斗の隣で自分の前の席を指差す佐野。
 こういう席にしたのは佐野だ。
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