光のもとでⅠ
「今、ちょっといいですか?」
『うん、今から図書棟に行くとこ』
「それなんですけど、少し道草してから行ってください」
『何? 何か面白いことでもあるの?』
「ふっふっふ……司が翠葉を迎えに行ってからから図書棟に行くって言ってたので」
『あら! じゃぁ、のんびり行かなくちゃね』
「そう思いますよね?」
『もっちろん! でも海斗と桃が一緒な気がする~……』
「桃華はクラス委員だから宿題の提出で先に職員室じゃないかな?」
『あ、そうか。でも、海斗は? 千里は遅刻魔だからいいとして……。ま、そこまで厳密に仕組まなくてもいいか』
 そんな会話をして電話を切った。
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