光のもとでⅠ
 ジュリアとは、俺の彼女でありフィアンセ。
 父親が日本人で母親がフランス人。
 その父親がうちの会社に勤務している。
 初等部ご念までは藤宮の生徒だったわけだけど、今はイギリスに住んでいる。
 だから、俺は長期休暇のたびにイギリスへ行くわけで……。
 おかげで必然的に英語を習得することができた。
 そして、あの家は日本語英語フランス語が入り乱れた会話をするため、例外なくフランス語も話せるようになった。
 言葉がミックスされることは少なくない。
 そのほうが表現の幅が広がるというのは真面目な話。

 話を元に戻すと……。
 今は弁当も食べ終わり、二手に分かれて作業をしている。
 司と翠葉ちゃんは蚊帳の外、資料の林で待機中。
 俺たちは紅葉祭の概要を決めるべく話し合い。
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