光のもとでⅠ
 でも、彼女は言うだろうか……?
 そこが一番のネック。
 頼ってくれたら何かしらしてあげられるんだけど、なかなかそういうことをしない子だ。
 そんなところが少しもどかしい。
 でも、もっともどかしい思いをしているのは司だろう。
 助けたくて仕方ない。支えたくて仕方ない。側にいたくて仕方ない――。
 俺にはそう見える。
「ごめんね。こっちにも予算のことわかる人間にいてもらわないと手がつけられないの」
 嵐子ちゃんがそう言うと、「なんだろう?」って顔をして小首を傾げる。
 本当に、そういう仕草ひとつとってもかわいいよね。
「……がんばってくださいね」
 その言葉に、こっちサイドの人間は皆笑みを深めるわけで……。
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