光のもとでⅠ
「くくくっっっ――いい気味っ! あんだけ行動に移していて気づいてないって、最高っ! いやぁ、生徒会で見ててもそんな気はしてたんだよねぇ~」
 上機嫌で、「御園生さん最高っ!」といえば理美が一言。
「自分なんてクラスと部活しか覚えてもらえなかったくせに」
 面白くなさそうに、ぷい、と千里とは反対側に顔を向けた。
 こんなことは日常茶飯事。
 みんな理美が千里のことを好きなのは知っているし、千里がそれを取り合わないのも知っている。
 それでも理美は千里が好きなのだ。
 もう今となってはそれを突っ込む人間など周りにはいない。
 そのくらい周知されているわけで……。
「翠葉ちゃんってさ、誰か好きな人いないのかね?」
 圭太が口を開く。
「もしさ、もし自分が藤宮先輩を好きになったら両思いだけど、架け橋はできなくなるじゃん?」
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