光のもとでⅠ
 気になっていた翠の横顔は、どこか残念そうな表情だった。
 悲愴そうな顔をされるよりはいいけれど、現況を許せるかと問われたら、否。
 俺が茂みから出ると、
「っ……ツカサ」
 見られたくないものを見られた、そんな顔。
「翠……今みたいなこと、二度と口にするな」
「……はい」
 翠は、わかっていて口にしている。
 どれだけ危険なことを言ったのか、ちゃんと理解している。
 なら、なんであんなことを言ったっ!?
「そんな危険な方法を取らなくても飲んでる薬を見せるとかほかにも手はあるだろっ!?」
 自然と声だって大きくもなる。
 けど、その怒声より内容に目から鱗って顔をされた。
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