光のもとでⅠ
「だから、元気になったらまた料理でも作ってやんなさい」
「……その前に謝らなくちゃ」
「そうね、それでいいのよ。悪いことや間違えたことをしたら謝る。人間関係、それでなんとかなっちゃうものよ」
どこか諭されるように言われ、
「だから、あんたはもっと思ってることを口にしなさい」
私はそんなに思ってることを口にしていないのだろうか……。
自覚していないだけに、努力する以前に意識することがとても難しいように思える。
そこへ栞さんが入ってきた。
「翠葉ちゃん、スープもあるけどこれもあるの」
見せられたのはプリン。それもただのプリンではなく、季節の果物が宝石のように飾られていてとてもかわいいプリン。
「今日、秋斗くんがアンダンテで買ってきてくれたプリンなんだけど、どっちを食べる? スープは明日でも大丈夫だけど、プリンは果物が乗っているから今日食べたほうがいいかもしれないわ」
「選ぶ余地なんてないじゃない。翠葉、プリン食べなさい」
湊先生言われてスープは却下となった。
「でも、まだお礼言ってない……」
デスクの椅子に腰掛け会話には参加していなかった蒼兄が、
「秋斗先輩、まだリビングにいるから呼ぼうか?」
言われて少し考えてしまう。
「でも、まだ夕飯食べてる最中か……。湊さん、それ俺が食べさせますから夕飯食べてきてください」
「じゃ、あとはあんたに任せるわ」
と、栞さんとふたり部屋を出ていった。
「……その前に謝らなくちゃ」
「そうね、それでいいのよ。悪いことや間違えたことをしたら謝る。人間関係、それでなんとかなっちゃうものよ」
どこか諭されるように言われ、
「だから、あんたはもっと思ってることを口にしなさい」
私はそんなに思ってることを口にしていないのだろうか……。
自覚していないだけに、努力する以前に意識することがとても難しいように思える。
そこへ栞さんが入ってきた。
「翠葉ちゃん、スープもあるけどこれもあるの」
見せられたのはプリン。それもただのプリンではなく、季節の果物が宝石のように飾られていてとてもかわいいプリン。
「今日、秋斗くんがアンダンテで買ってきてくれたプリンなんだけど、どっちを食べる? スープは明日でも大丈夫だけど、プリンは果物が乗っているから今日食べたほうがいいかもしれないわ」
「選ぶ余地なんてないじゃない。翠葉、プリン食べなさい」
湊先生言われてスープは却下となった。
「でも、まだお礼言ってない……」
デスクの椅子に腰掛け会話には参加していなかった蒼兄が、
「秋斗先輩、まだリビングにいるから呼ぼうか?」
言われて少し考えてしまう。
「でも、まだ夕飯食べてる最中か……。湊さん、それ俺が食べさせますから夕飯食べてきてください」
「じゃ、あとはあんたに任せるわ」
と、栞さんとふたり部屋を出ていった。