光のもとでⅠ
「久が下まで迎えに来てくれてたから、私は帰るね! お茶と歌、ごちそうさまでした!」
っ――!?
翠は意味がわからずに首を傾げた。
そのまま俺に視線を向けるから、つい「何……」と顔を逸らしていしまう。
そんなやり取りをしていると、
「今日、あと三回は練習してね!」
言い残して茜先輩は帰っていった。
すると、翠の携帯が鳴り出す。
「はい。――ちょっと待ってくださいね」
翠が通話口を押さえて俺を見上げた。
「栞さんがあとどのくらいかかる? って。十階でツカサの分のご飯も用意してくれているみたいなんだけど……」
もう少しふたりでいられるだろうか……。
歌を歌うのは不本意だけど、一緒にいる理由にはなる。
「……あと三回。だから三十分くらい」
「了解。……栞さん、あと三十分くらいで上がります」
っ――!?
翠は意味がわからずに首を傾げた。
そのまま俺に視線を向けるから、つい「何……」と顔を逸らしていしまう。
そんなやり取りをしていると、
「今日、あと三回は練習してね!」
言い残して茜先輩は帰っていった。
すると、翠の携帯が鳴り出す。
「はい。――ちょっと待ってくださいね」
翠が通話口を押さえて俺を見上げた。
「栞さんがあとどのくらいかかる? って。十階でツカサの分のご飯も用意してくれているみたいなんだけど……」
もう少しふたりでいられるだろうか……。
歌を歌うのは不本意だけど、一緒にいる理由にはなる。
「……あと三回。だから三十分くらい」
「了解。……栞さん、あと三十分くらいで上がります」