光のもとでⅠ
傍目に見た俺たちには、絶対に悪魔の触覚とか尻尾が生えて見えると思う。
「あの藤宮先輩にシャウトさせるのは至難の業じゃないっすか」
「あぁ、確かに……」
今現在、取り付く島のない男こと、藤宮司。
司には色々とこなしてもらわなくてはいけないことがある。
が、やつは全然乗り気ではない。
歌の練習に何度となく付き合ってきたものの、音程や歌がどうこう以前に気持ちがこもっていない。
司のためだけに選曲されたようなものなのになぁ……。
そして、今日はいつもに増して不機嫌ときた。
昨日、病院に運ばれた翠葉ちゃんは休み。
だからなのか、なんなのか――。
なんていうか、翠葉ちゃんがいないと本当に取り付く島がなくて困る。
「あの藤宮先輩にシャウトさせるのは至難の業じゃないっすか」
「あぁ、確かに……」
今現在、取り付く島のない男こと、藤宮司。
司には色々とこなしてもらわなくてはいけないことがある。
が、やつは全然乗り気ではない。
歌の練習に何度となく付き合ってきたものの、音程や歌がどうこう以前に気持ちがこもっていない。
司のためだけに選曲されたようなものなのになぁ……。
そして、今日はいつもに増して不機嫌ときた。
昨日、病院に運ばれた翠葉ちゃんは休み。
だからなのか、なんなのか――。
なんていうか、翠葉ちゃんがいないと本当に取り付く島がなくて困る。