光のもとでⅠ
 ま、どこぞの御曹司やら令嬢やらが通う学校ということで有名なのは知っていたから、親の会社のしがらみも子どもに関係しちゃうのかもしれない、と安直に想像した。
 幸い、俺はサラリーマンの子どもで、この高校に入ったのだって屋内プールだけが目的だったりするし……。
「条件ひとついいですか?」
 にこりと笑顔を作ると、会長もお返し、と言わんばかりににこりと笑った。
「当てようか?」
 でも、実際口にしたのは茜先輩。
「荒川嵐子ちゃんでしょう?」
 ふふ、とかわいらしく笑った。
「リサーチ済みだよ。でも、今のままじゃ彼女にはその資格がないんだ」
 資格……?
「成績が上位二十位以下だと生徒会には入れないの」
 ごめんね、というような顔をふたりがした。
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