光のもとでⅠ
「俺はウィステリアホテル専属のカメラマン、『久遠』だよ。高等部に入ってからすぐ、あそこでバイトさせてもらってる。たまたま公募に出した写真がオーナーの目に留まってね、それ以来の付き合い。オーナーは俺の事情も知っていて、学校側には裏から手を回してバイトを了承させてくれたし、高等部を卒業するまでは公には姿を出さないことが契約に盛り込まれている」
静さん――あなたは本当にどこにでも道を作る人だな……。
「それを茜先輩は知っているんですか?」
「そう。俺と茜とホテル内部の人間しか知らない」
会長、それはおかしい――。
「そんなトップシークレット級のものが一生徒にもれるわけがない。『久遠』が公にされていないのなら、イコールしてその手の業界にもリークされていないはずですよね」
もれるわけがない。そう言い切れる。
そんな甘い厳戒態勢など、あの静さんが許すわけがない。
静さん――あなたは本当にどこにでも道を作る人だな……。
「それを茜先輩は知っているんですか?」
「そう。俺と茜とホテル内部の人間しか知らない」
会長、それはおかしい――。
「そんなトップシークレット級のものが一生徒にもれるわけがない。『久遠』が公にされていないのなら、イコールしてその手の業界にもリークされていないはずですよね」
もれるわけがない。そう言い切れる。
そんな甘い厳戒態勢など、あの静さんが許すわけがない。