光のもとでⅠ
「さすが司だね」
会長は少し笑って話を続けた。
「憶測なんだけど、俺にも教師にも風紀委員にも呼び出されたって茜は言っていたけれど、風紀委員が察知できないってかなり難易度高いと思うんだよね。そこからすると、自分で呼び出したんじゃないかと思うんだ。でも、現況が優先されるとしたら、襲われそうになっていた現場を見た人間がそのまま生き証人となる。あとで五十嵐が自分は呼び出したんじゃなくて呼び出されたんだと言っても嫌がる茜を襲っている現場を見られていたら信じてもらえるわけがないんだ。茜は常に学年首席の優等生だし。五十嵐が俺について何か含みを持たせるようなことを言ってきたのが事実だったとして、五十嵐からのアプローチで呼び出されたのだとしたら、風紀委員が気づくはずなんだ。それをこんな賭けみたいな行動に出るなんてさ、茜らしくない。……あの頃はファーストアルバムを出した直後でナーバスになっていることには気づいていたのに、肝心のそれに俺は気づけなかったんだ」
普段の茜先輩からは「不安定」なんて言葉は想像できない。
会長は少し笑って話を続けた。
「憶測なんだけど、俺にも教師にも風紀委員にも呼び出されたって茜は言っていたけれど、風紀委員が察知できないってかなり難易度高いと思うんだよね。そこからすると、自分で呼び出したんじゃないかと思うんだ。でも、現況が優先されるとしたら、襲われそうになっていた現場を見た人間がそのまま生き証人となる。あとで五十嵐が自分は呼び出したんじゃなくて呼び出されたんだと言っても嫌がる茜を襲っている現場を見られていたら信じてもらえるわけがないんだ。茜は常に学年首席の優等生だし。五十嵐が俺について何か含みを持たせるようなことを言ってきたのが事実だったとして、五十嵐からのアプローチで呼び出されたのだとしたら、風紀委員が気づくはずなんだ。それをこんな賭けみたいな行動に出るなんてさ、茜らしくない。……あの頃はファーストアルバムを出した直後でナーバスになっていることには気づいていたのに、肝心のそれに俺は気づけなかったんだ」
普段の茜先輩からは「不安定」なんて言葉は想像できない。