光のもとでⅠ
「……はぁ、そうです。眠れないんですよ。大きなイベントを目の前に緊張しちゃって」
「だっせぇ……」
 本当にそう思う。
 前に行ったときは起きられるかが不安で、緊張して夜眠れないなんてことはなかった。
 あの日は会議が夜まで引っ張りはしたものの、仕事量で言うならば今回のほうが上をいく。
 目と頭をかなり酷使した。
 さすがの俺でも睡眠を欲する程度には。
 それでも神経が昂ぶっていて眠れない。
「酒も飲めねぇか……ちょっと待ってろ」
 そう言うと、昇さんは部屋へ入ったようだ。
 数分後、「ほれ」と渡されたのは薬のプレート。
 薄いグリーンの台紙に小さな白い錠剤。
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