光のもとでⅠ
「何を話してたの?」
「司先輩の恋愛話」
答えると、先輩は咽こみ秋斗さんはフリーズした。
「……どうか、しましたか?」
ふたりは顔を見合わせ表情を引きつらせる。
そんなふたりを交互に見ていると、
「なんでもないよ」
「なんでもないから」
秋斗さんと先輩は同じようなことを口にした。
まるでふたりだけ意味を理解していて、私だけがわからない感じ。
「秋斗さんは司先輩の好きな人を知っているんですか?」
秋斗さんは引きつる顔を押さえながら、「知ってるよ」と答えてくれた。
「どんな人ですか?」
「……そうだなぁ、すごくかわいくて、半端なく鈍い子だね」
秋斗さんにも鈍いと言われてしまうのだ。これは相当苦労しているのかもしれない。
「先輩、がんばってくださいね」
言うと、ふたりは再び固まった。
「……どうしたんですか?」
訊くと、司先輩は立ち上がり、
「俺、もう帰るから」
と、逃げるように部屋から出ていった。
「司先輩の恋愛話」
答えると、先輩は咽こみ秋斗さんはフリーズした。
「……どうか、しましたか?」
ふたりは顔を見合わせ表情を引きつらせる。
そんなふたりを交互に見ていると、
「なんでもないよ」
「なんでもないから」
秋斗さんと先輩は同じようなことを口にした。
まるでふたりだけ意味を理解していて、私だけがわからない感じ。
「秋斗さんは司先輩の好きな人を知っているんですか?」
秋斗さんは引きつる顔を押さえながら、「知ってるよ」と答えてくれた。
「どんな人ですか?」
「……そうだなぁ、すごくかわいくて、半端なく鈍い子だね」
秋斗さんにも鈍いと言われてしまうのだ。これは相当苦労しているのかもしれない。
「先輩、がんばってくださいね」
言うと、ふたりは再び固まった。
「……どうしたんですか?」
訊くと、司先輩は立ち上がり、
「俺、もう帰るから」
と、逃げるように部屋から出ていった。