光のもとでⅠ
「ねぇ、今日の服装って……スカート、どうしてそれにしたの?」
訊いたところでわかりはしない。
そうは思うのに、訊いてしまう自分がいる。
意識してそれを選んだわけではないだろう。そうは思うのに……。
「スカート、ですか? ……えぇと、どうしてでしょう?」
「それね、以前森林浴に来たときと同じスカートなんだ」
俺がそう答えると、彼女は少し悩んでから話し始めた。
「どうして、と訊かれても、とくにこれといった理由はなくて……。ただ、昨日、冬服を取りに自宅へ帰ったとき、目についたから持ってきたんです。今日何を着るのか悩んだときにも真先に目に入ったから……だから、です」
期待はするな――でも……。
「秋斗さん……?」
「翠葉ちゃんは記憶を取り戻したい? 取り戻したくない?」
本当のところはどう思っている?
訊いたところでわかりはしない。
そうは思うのに、訊いてしまう自分がいる。
意識してそれを選んだわけではないだろう。そうは思うのに……。
「スカート、ですか? ……えぇと、どうしてでしょう?」
「それね、以前森林浴に来たときと同じスカートなんだ」
俺がそう答えると、彼女は少し悩んでから話し始めた。
「どうして、と訊かれても、とくにこれといった理由はなくて……。ただ、昨日、冬服を取りに自宅へ帰ったとき、目についたから持ってきたんです。今日何を着るのか悩んだときにも真先に目に入ったから……だから、です」
期待はするな――でも……。
「秋斗さん……?」
「翠葉ちゃんは記憶を取り戻したい? 取り戻したくない?」
本当のところはどう思っている?