光のもとでⅠ
「蒼樹も色々と考えるところがあるんだろう。……こぉさ、根底は変わらずに形だけ変化させていけたらいいよね。たとえば、敷地面積は変わらないし、建蔽率もかわらないんだけど、その中でいかに内容の濃いものを作るか、って感じで」
そんなふうに家族が変化していけたらいい。
枠にはまったままでも自由自在に変化するからくり屋敷のように。
「だからおまえの建てる家はいつも仕掛けだらけなのか……。ほら、とっとと立て。戻って仕事だ。周防と澤村も混ぜて話し合うことがあるのだろう? 俺はこのあとのスケジュールにも空きはない」
静は先に立ち上がり、慣れた足取りでその小道を歩いていく。
「忙しないやつだねぇ~……」
言いながら、俺はその背を追いかけた。
そんなふうに家族が変化していけたらいい。
枠にはまったままでも自由自在に変化するからくり屋敷のように。
「だからおまえの建てる家はいつも仕掛けだらけなのか……。ほら、とっとと立て。戻って仕事だ。周防と澤村も混ぜて話し合うことがあるのだろう? 俺はこのあとのスケジュールにも空きはない」
静は先に立ち上がり、慣れた足取りでその小道を歩いていく。
「忙しないやつだねぇ~……」
言いながら、俺はその背を追いかけた。