光のもとでⅠ
この時点で起きるんじゃないか、と思った。
けど、翠葉は起きることなく、今も寝息を立てている。
「あーぁ……相変わらず無防備全開だよ、まったく……」
と、唯が翠葉の頬をつつく。
それに、「ん……」と反応はしつつも、目覚める気配はなかった。
車に乗っていただけとはいえ、やっぱり疲れたのかもしれない。
「若槻、お茶」
先輩がパックを渡すと、唯はあたりを見回して入り口近くのストーブに乗るケトルを手にした。
「バカッ、火傷するぞっ!」
「あちっっっ」
声を発した俺らに飛んでくるのは、にこやかで恐ろしい笑顔。
「おまえら、彼女起こしたら殺すよ? 殺すは殺すでも、心を亡くすほうの殺す、ね」
声を抑えて言われるとなお怖い……。
しかも、心を亡くすほうの殺すって、忙殺って言わないかっ!?
命をつなぎとめつつ、唯がお茶を淹れる。と、秋斗先輩はそれまでにあったことを話してくれた。
けど、翠葉は起きることなく、今も寝息を立てている。
「あーぁ……相変わらず無防備全開だよ、まったく……」
と、唯が翠葉の頬をつつく。
それに、「ん……」と反応はしつつも、目覚める気配はなかった。
車に乗っていただけとはいえ、やっぱり疲れたのかもしれない。
「若槻、お茶」
先輩がパックを渡すと、唯はあたりを見回して入り口近くのストーブに乗るケトルを手にした。
「バカッ、火傷するぞっ!」
「あちっっっ」
声を発した俺らに飛んでくるのは、にこやかで恐ろしい笑顔。
「おまえら、彼女起こしたら殺すよ? 殺すは殺すでも、心を亡くすほうの殺す、ね」
声を抑えて言われるとなお怖い……。
しかも、心を亡くすほうの殺すって、忙殺って言わないかっ!?
命をつなぎとめつつ、唯がお茶を淹れる。と、秋斗先輩はそれまでにあったことを話してくれた。