光のもとでⅠ
「……すごく悩んだよ。このまま思い出さないでくれたほうが俺にとっては都合がいいじゃないか、とか。翠葉ちゃんが苦しまなくて済むんじゃないか、とか……。でも、やっぱり俺にとっては宝物のような時間だったんだ。それらすべてがなかったことになるのは悲しい。それに翠葉ちゃんが言った『経験値』という言葉。それを聞いたら、やっぱり取り戻したほうがいいんだろうな、と思えた」
この言葉に嘘はない。
思い出すことが最善とは言えないだろう。
それは君にとっても俺にとっても。
それでも、君は思い出したほうがいいと思う。
蒼樹が言っていたから……。
高校に通うようになってから、彼女の世界が広がった、と。
そこで経験したものを失っていいわけがない。
この言葉に嘘はない。
思い出すことが最善とは言えないだろう。
それは君にとっても俺にとっても。
それでも、君は思い出したほうがいいと思う。
蒼樹が言っていたから……。
高校に通うようになってから、彼女の世界が広がった、と。
そこで経験したものを失っていいわけがない。